読書タイム#52
*あらすじ*
殺人犯を見つけてはならない―――伯父が所有していた枝内島に持ち上がったリゾート開発計画。里英は父や関係者らとともに島に渡ったが、翌日、不動産会社の社員が死体で発見される。そして、見つけた紙片に記されていたのは、島に残された者たちに課された「十戒」だった。
*感想*
前回の方舟に引き続き今回もとても面白かったです!
最後の1ページで戦慄の言葉が!
この本は方舟を読んでから見てほしい作品です。方舟を読んでからこちらを読むことをオススメします!
ミステリーが好きな人、どんでん返しが好きな人は ぜひ読んでみてください✨
私が『十戒』を読んで強く感じたのは、「閉ざされた島×ルール(十戒)」が作る息苦しさが、そのままページをめくる手の止まらなさにつながっているところでした。枝内島という逃げ場のない舞台で、事件が起きても“殺人犯を見つけてはならない”という矛盾した縛りがあるので、普通のミステリーみたいに「犯人探しでスッキリ!」では終わらない不穏さが続きます。だからこそ、読んでいる側も常に疑心暗鬼になって、登場人物の言葉や行動がいちいち引っかかるんですよね。 検索している人が気になりそうなポイントとして、「『方舟』と『十戒』のつながり」はやっぱり大きいと思います。私は先に『方舟』を読んでから『十戒』に入ったのですが、作中の空気感(閉鎖状況での心理、正しさの基準が揺らぐ感じ)が地続きで楽しめました。ネタバレは避けますが、“読者が当然だと思っていた前提を、あとからひっくり返される快感”が似ていて、同じ作者さんの強みが濃く出ている印象です。逆に、まだ『方舟』未読の人は、先に『方舟』→その後に『十戒』の順にすると、「あ、そういう読み味なんだ!」とより深く刺さると思います。 それと、表紙(「累計50万部突破!『方舟』の…」という帯文)を見て期待値が上がるタイプの作品でした。私は帯の煽りって半信半疑で読むこともあるんですが、『十戒』に関しては“煽り負けしていない”のが素直にすごいところ。特に終盤は、情報の出し方がうまくて、読者側の推理が進んだと思った瞬間に視界が変わります。 文庫で読もうか迷っている人へ。ミステリーとしてテンポが良いので、通勤・通学の細切れ時間でも読みやすい反面、終盤は「ここで止められない…」となりがちです。私はラスト近くで夜更かししました。もし“どんでん返し系”が好きなら、先入観なしで読むのが一番楽しいので、あらすじ以上の情報はあえて入れずに突入するのがおすすめです。
