『ホツマツタエ』は記紀の原典か、江戸の仮託か。未解決の「言語学的矛盾」を徹底解剖する
はじめに:歴史の深淵に沈んだ「第三の神話」 日本の公的な歴史は、712年の『古事記』、720年の『日本書紀』から始まります。しかし、昭和中期に再発見されたとされる『ホツマツタエ』は、これら「記紀」が成立する以前に、独自の文字「ヲシテ」によって綴られた原典であるという驚くべき主張を展開しています。 もしこれが真実ならば、日本史は根底から覆ります。しかし、アカデミズムの世界では、本作は「江戸時代の偽書(創作物)」として一蹴されているのが現状です。なぜこれほどまでに評価が真っ二つに分かれるのか。今回は、真作説支持者が掲げる「根拠」と、それに対する歴史学者・言語学者による「冷徹な反論」を対照