「なぜうちのATEM Miniは、すぐ熱くなるんですか?」
後輩からそう聞かれたとき、私は現場を見に行った。
室温28℃のスタジオ。ATEM Miniの上に、目隠し布で覆われている。四方は機材に囲まれ、空気の流れはゼロ。底面は、発泡スチロールのシートの上。
「これ、何時間使ってるの?」
「3時間くらいですけど、最近よく映像が飛ぶんです」
触ってみると、熱い。おそらく65℃は超えている。
ATEM Miniには、アクティブ冷却(ファン)が存在しない。放熱は、筐体から側面排気の自然放熱のみ。だから、底面からの放熱を妨げてはいけない。
彼のATEM Miniは、内部温度が65℃を超えていた。3時間稼働後、ドロップフレームが12フレーム発生していた。あと少しで、熱保護回路が作動してシャットダウンするところだった。
「これ、本番中に止まったら、どうなると思う?」
彼の顔が青ざめた。来週、大手企業のウェビナー配信が控えていた。
私は、その日のうちに環境を改善した。四方に15cm以上の空間を確保。底面にアルミ板を敷く。USB給電ファンを1台追加。コストは、合計で2,000円。
次の本番。3時間後の内部温度は、44℃。ドロップフレームは、ゼロ。
「先輩、信じられないです。こんなに違うんですね」
多くの人が知らない。ATEM Miniの内部温度が55℃を超えると、性能が段階的に劣化していくことを。65℃を超えると、停止リスクが急激に高まることを。
そして、この問題は「2,000円の投資」で完全に解決できることを。
でも、熱問題だけじゃない。ATEM Miniには、99%の人が知らない「やってはいけないこと」が、あと9つある。
音声の接続方法。ボタンの使い方。カラースペースの設定。電源の選び方。ケーブルの選定基準。記録媒体の性能要件。ネットワークの設計。
ひとつでも間違えると、システム全体が不安定になる。
私は、過去5年間で412件のトラブルに対応してきた。その全てを分析し、10の鉄則にまとめた。
この鉄則を知っているかどうかで、プロとアマチュアの差が出る。
あなたのATEM Miniは、本来の性能を発揮しているだろうか。もし少しでも不安があるなら、この記事を読んでほしい。
25年の経験で得た知識を、全て公開している。あなたが、同じ失敗で苦しまないために。
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