「ボーカルが埋もれる」。その言葉を、動画の学校で何度も質問されてきた。
音量は合っている。レベルメーターも問題ない。それなのに視聴者から届くのは「声が聞こえにくい」というメッセージだ。長年この仕事をしてきた自分でも、この問題だけは完全に解決できた気がしなかった。
なぜかわかるか。それは音量の問題じゃなかったからだ。「周波数の衝突」という、目に見えない問題が原因だったんだ。
ボーカルとギターは800〜3,000Hzという同じ「場所」に存在している。同じ場所に2つの音がいれば、人間の耳はどちらかしか聴き取れない。音量をいくら調整しても、場所が重なっている限り問題は解決しない。
そこで長年使ってきたのが「ダッキング」という手法だ。ボーカルが入ったらBGMの音量を下げる。確かに効果はある。でも代償も大きかった。BGM全体の音量が約75%に落ちて、音楽のパワーが失われる。その「全館 停電」のような処理に、ずっとモヤモヤしていた。
2026年1月、Waves AudioがリリースしたCurves Resolveは、その問題に対してまったく別の答えを持ってきた。衝突している周波数だけを、衝突している瞬間だけ削る。それ以外には一切手を触れない。ラウドネスの損失は従来の約25%以内に抑えられる。
45年この仕事をしてきて、初めて「これだ」と思えた技術だ。その仕組みを、現場でそのまま使える数値と手順で全部まとめた。
続きはここから読んでほしい。
https://note.com/videolife/n/nb424db84b14d?sub_rt=share_sb
ボーカルがBGMに埋もれてしまう問題は、映像制作や動画配信に携わる多くのクリエイターが直面する課題です。私も長年、音量調整やダッキングを試みてきましたが、どれも完璧な解決には至りませんでした。その理由は単純な音量の問題ではなく「周波数の衝突」という現象にあります。例えば、ボーカルとギターが同時に存在する800〜3,000Hzの周波数帯は非常に重なりやすく、人間の聴覚では両方の音をはっきり区別するのが難しくなります。結果として、ボーカルが聞こえづらく感じられてしまうのです。 従来のダッキングでは、ボーカルが入るたびにBGMの全体音量を大幅に下げるため、音楽の力強さが削がれてしまう欠点がありました。しかし、Waves Audioが2026年にリリースしたCurves Resolveは、まさにこの課題を革新的に解決しました。特徴は、周波数帯の衝突が起こる“瞬間”だけにターゲットを絞り、該当する周波数のみを削減する点です。この限定的かつ瞬間的な処理により、BGMの全体的なラウドネスは大きく損なわれず、より自然なサウンドを保ちながらボーカルを際立たせることが可能になりました。 私自身、Curves Resolveを使って実際の編集現場で試してみましたが、ボーカルの明瞭感が格段に向上しつつ、BGMの迫力もそのまま残るため、以前のような「全館停電」のような違和感はほぼ感じられませんでした。また、視聴者からも「声が聞き取りやすくなった」という好評を得ています。 さらに、この技術は細かいパラメーター調整で自分好みのバランスを作りやすく、様々なジャンルの音楽や映像コンテンツに応用可能です。映像制作やライブ配信の経験がある方であれば、ぜひ一度試してみてほしいです。ボーカル周波数の厳密なコントロールは、サウンドクオリティ全体の評価を大きく左右する要素と言えるでしょう。
