妻がそばの木の下から、紅葉をひとつかみ拾ってきた。手のひらに広げると、オレンジや朱色の葉っぱが日差しでパッと輝く。「見て、こんなにきれいなのに、もう一週間もすれば土に戻っちゃうのね」って、彼女がそっとつぶやいた。
俺は缶コーヒーを手渡して、「人生だって同じだろ? 急に手術になったり、株がガクッと下がったり…でもちゃんと乗り越えれば、また新しい葉が出てくるんだ」と言うと、彼女は頬杖をついて笑った。「また株の話に結びつけるのね」
「投資って、水みたいなもんだな。無理に力を入れると、かえって濁る」って俺が言うと、彼女は葉っぱを水に浮かべながら「そうね、焦らずゆっくり待てば、自然に進むものよ」と返した。






















