ボクが作った朝ごはんを食べるおおやまくみ167
秘密基地④
次の日から、ボクはナナコのことを考えない時間が無くなってしまいました。
授業中もノートの端っこにカノジョの名前を書いては慌てて消したり。
あの日、プラネタリウムに行く途中で手を繋いだこと。
リクライニングの椅子に寝転がって言葉も無く交わした「約束」
その全部が、宝物みたいにボクの中で何度も何度もよみがえります。
秘密基地に行く理由が、ビー玉やブルーシートじゃなく、ナナコそのものになっていくなんて、あの頃のボクはまだ気付いていませんでした。
こうなるとナナコはまだ小学生だから分からないと思って言わなかったけど、Maximilianというマックスの本名に込められた意味もきちんと伝えないといけないなと思いました。
その日秘密基地に行くとナナコはボクより先に来ていました。
「Maximilianって王様とか神聖ローマ皇帝の名前なんでしょ?」
ナナコにあっさりとそう見破られてしまったので、ボクは口をあんぐりと開けて見詰める事しか出来ませんでした。
「そんなに驚かないで、ワタシはあなたとは違うわ。家庭教師に聞いただけ」
(家庭教師って?家に誰か勉強を教えに来てくれるってコト?)
ボクはナナコの家はお金持ちなんだなと思いました。
言われてみればボクの学校の女の子達とは何となく着ている服も髪型も雰囲気も話し方も違うと感じました。
「ねえ、今度2人だけで何処かに泊まりに行かない?」
ボクはその提案に賛成し計画を立てる事にしました。
親はカンタンに騙せるとしてもお金の事や宿泊先の人達を騙すには周到な計画が必要だと考えました。
2人でその計画を練っている時間はとても楽しくてボク達はいつの間にか悪いこともしていないのに共犯者の気分になりました。
あまり全てを説明しなくてもナナコがボクを信じてくれているのがとても良く分かりました。
その時の2人は、瞳と瞳で合図を交わせる様になるまではそんなに時間が掛からなかったと思います。
世界は優しさと思いやりに満ち溢れています。
あなたにはまだ巡り合っていません。
私も子供の頃、親しい友達と秘密基地を作って遊んだことがありました。そこはただの遊び場ではなく、秘密を共有し特別な時間を感じられる場所でした。主人公のように、その場所が誰かと一緒に過ごすことで意味のあるものに変わっていく経験は、まさに宝物です。 この物語で印象的だったのは、ナナコとの「約束」や二人だけの計画を立てる楽しさです。私も友達と一緒に秘密の旅行を計画したことがあり、その時のワクワク感やドキ ドキ感は今でも鮮明に覚えています。親を騙して宿泊先を予約するという大胆な計画には、子どもならではの無邪気な冒険心が感じられ、自分の過去を思い返しました。 また、ナナコの家庭教師の話からは、主人公が彼女の異なる生活背景に気付き、世界観が広がる瞬間が描かれています。子ども時代に友達の家庭環境の違いに触れることは、他者への理解や思いやりを培う大切な機会です。私自身も友達のスタイルや話し方の違いに気づき、そこから彼らを深く理解するきっかけになりました。 この物語を通して、友情や信頼、そして小さな約束が持つ意味の大きさを改めて感じました。皆さんも自分の人生で忘れられない特別な場所や人がいるはずです。そんな思い出を大切にしながら、優しさと感謝の気持ちを持って日々を過ごしたいですね。
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