「先生、ケーブルを挿しても、なんだかグラつくんです」
そう言って相談に来たのは、動画の学校の受講生・Kさんだった。マイクを挿したコネクターが、軸の中でわずかに動く。音は出ている。でも本番で使うには不安が残る。彼女はそれを「自分の挿し方が下手だから」だと思い込んでいた。
だが、そうではない。原因は彼女の手ではなく、コネクターそのものにあった。同じ規格で作られているはずのXLR(キャノン)でも、メーカーが違えば内部の寸法の寄せ方が正反対になる。だから混ぜて挿すと、あの「グラつき」が生まれる。
同じ「Mサイズ」と書かれたTシャツでも、ブランドが違えば肩幅も着丈も違うだろう。あれと同じことが、あの小さな金属の中で起きているのだ。原因を知ったKさんの表情が、すっと軽くなった瞬間を、私は今でも覚えている。
道具の理屈を知ると、現場の不安は一つずつ消えていく。
▼よく使う道具の豆知識「XLR(キャノン)コネクター」の構造公差と金属物理:音質への影響、メーカー互換性
https://note.com/videolife/n/ncda581c9328d?sub_rt=share_sb












