建築士という仕事は本当に面白いのか
建築士という仕事は、本当に面白いのか
建築士という仕事について聞かれることがあります。
「建築士って面白い仕事ですか?」
答えは簡単なようで、実は少し難しい質問です。
建築士の仕事は、決して楽な仕事ではありません。
図面を描く責任。現場での判断。施主との打合せ。構造や設備との調整。
一つの建物を完成させるためには、多くの人と協力しながら仕事を進める必要があります。
建築の仕事は、思っている以上に調整の仕事でもあります。
そして、建物が完成するまでには長い時間がかかります。
何度も図面を 修正し、打合せを重ね、現場で問題が起きればその都度判断をしなければなりません。
その責任は決して小さくありません。
それでも、多くの人がこの仕事を続けている理由があります。
それは 建物が完成する瞬間の喜び です。
図面の上では何度も見てきた建物。
しかし実際に完成した建物を見ると、やはり特別な気持ちになります。
建物は一人でつくるものではありません。
設計者。現場監督。大工。設備業者。電気業者。
多くの人の技術と努力が集まって、一つの建物が完成します。
その建物の前に立ったとき、
「この仕事をしていてよかった」
と思う瞬間があります。
私は若い頃、大工として現場に入りました。
その後、設計の仕事をするようになり、一級建築士の資格を取得しました。
そして設計事務所を起業し、建築の仕事を続けてきました。
建築という仕事は、決して順風満帆ではありません。
会社が倒産したこともありました。
それでも私は、建築の仕事を続けてきました。
なぜか。
やはりこの仕事が好きだからです。
図面を描く。現場を見る。建物が完成する。
その過程には、他の仕事にはない面白さがあります。
そして建築という仕事は、一生勉強する仕事でもあります。
技術は進歩し、建物はどんどん高度になっています。
構造。設備。施工。法規。
学ぶことは尽きません。
私は60歳のとき、新しい資格に挑戦しました。
設備設計一級建築士です。
建築という仕事は、何歳になっても学び続けることができます。
そしてその学びの中には、まだまだ新しい発見があります。
その経験や思いをもとに書いているのが
「建築士のバトン」シリーズ
です。
建築の世界で働く技術者たちの人生や挑戦を物語として描いています。
現在このシリーズは、本編・スピンオフ・新章を合わせて 24冊 になりました。
建築という仕事には、多くの物語があります。
現場で働く人。図面を描く人。設備を設計する人。
それぞれの技術者の中に、物語があります。
もし建築という仕事に興味がある方がいれば、その世界を少しでも感じてもらえたら嬉しく思います。
























