動画の学校の受講生・Kさんから、公演後に電話がかかってきた。
「バックアップに切り替わった後、急に元に戻って、一瞬だけ音が消えたんです」
トラブル対応自体は成功していた。メインが落ちた瞬間、バックアップがきれいに引き継いだ。問題はその後だった。Kさんはこれが「正しい動き」だと思い込んでいた。
実はこれ、現場で最も誤解されている設計の一つだ。
メインが回復した瞬間に、システムが自動でそちらへ戻ってしまう設定になっていると、ほんの一瞬の不具合でも、何度も行ったり来たりを繰り返してしまう。それが音の途切れとして客席に届く。
「戻すのは、人の手だけにしましょう」とKさんに伝えた。幕間や、舞台が完全に止まっている安全な瞬間を選んで、自分の意志でボタンを押 す——それが正解だった。
次の公演で、Kさんはその通りに運用した。バックアップは安定して動き続け、誰も気づかないまま本番が終わった。
これは、自転車の補助輪のような話だ。外すタイミングは、本人が「もう大丈夫」と思った時にだけ、自分の手で決めるべきものだ。
この設計思想を、実際の機材設定例まで含めて有料部で解説している。
音響と照明、映像のシンクロを演出するシステム
https://note.com/videolife/n/n36de47ac063b?sub_rt=share_sb

























