「壊れるほどに、愛していた。」
上村松園の傑作『花匡(はながたみ)』 この絵に描かれているのは、美しさの中に潜む「凄まじい執着」と「一途な愛」の物語です。 【物語の背景】 舞台は越前国(現在の福井県) のちに継体天皇となる大迹皇子(おおあとのみこ)と、深く愛し合っていた照日の前(てるひのまえ)。 しかし、皇子は即位のために彼女を残して都へと旅立ってしまいます。 別れ際、皇子が形見として残したのは一通の手紙と、一筋の「花籠」でした。 【正気を失った美しさ】 愛する人を失った悲しみに耐えかねた彼女は、やがて心を病み、形見の籠を抱えて都へと彷徨い出ます。 松園はこの作品を描く際、実際