ボクが作った朝ごはんを食べるおおやまくみ144
The last one
小さい頃に近所に4つか5つ歳上のお姉さんが住んでいてよくボクにジュースをご馳走して下さいました。
ボクが歩いていたり公園でひとりで何かを紙に書いていたり、路地裏で自分で作った出鱈目な歌を歌っていたりすると何処からともなく現れます。
「タカシ君、コーラ飲む?」
飲み物の名前は色々と変わったりしましたがコーラと言われた時は瞳が輝いていたと思います。
「えっ、良いんですか?」
ボクはいつもご馳走になってしまうのは申し訳ないと感じていたのですがコーラの誘惑には勝てそうもありません。
お姉さんの家は缶では無くて瓶で出て来るので尚更です。
ストローで飲んでいると決まってお姉さんは言います。
「耳が汚いと女の子に嫌われるよ?」
ボクはなんか変な感じになるのが嫌だったのですが黙ってお姉さんの指示に従います。
お姉さんは丁寧に優しくじっくりとボクの耳を掃除してくれます。
「ふーっ」
たまに耳に息が掛かるとくすぐったくて笑ってしまいます。
「動かないで!」
鏡に写ったお姉さんの顔は何故か真っ赤になっています。
季節によっては剥き出しの太腿がじっとりと汗ばんでいるような気がして早く終わって欲しくなります。
その日はお姉さんの様子が最初から何だかおかしくてちょっと嫌だなと思っていました。
でも何処かから良い香りがしたのでボクは直ぐに落ち着きました。
暫くすると突然、顔の横の方にお姉さんが柔らかい何かを押し付けて来ました。
ボクはお姉さんを跳ね除けてダッシュで逃げ出してしまいました。
あれからお姉さんは街で会っても二度とボクの名前を呼んでくれなくなりました。
どうしてそんな風になったのか今でも理由はよく分かりませんがきっとボクのせいです。
世界は思いやりと優しさで満ち溢れています。
あなたには未だ巡り合っていません。
子供の頃の思い出は私たちの心に強く残り、人生の価値観や対人関係の形成に大きな影響を与えます。特に、近所のお姉さんとの交流は、幼少期の優しさや信頼感、そして異性への初めての心情を学ぶ大切なきっかけになりました。 私も子どもの頃、近所のお姉さんにジュースをご馳走になった経験があります。瓶入りの飲み物は特別な感じがし、子ども心にとても嬉しかったものです。また、耳掃除の際のくすぐったさや、お姉さんの優しさに触れる時間は、安心感を与える一方で、何か特別な感情も芽生えていました。 こうした体験は、ただの思い出以上に、相手への思いやりや配慮、コミュニケーションの大切さを教えてくれます。不意にできた「不快感」や「戸惑い」もまた、成長過程で自分の感情や人との距離感を学ぶひとつのプロセスです。 今回のストーリーからは、子 どもが感じる純粋な好奇心と同時に、触れ合いの中で芽生える微妙な心理の変化を感じ取ることができます。優しさに満ちた世界があると信じる一方で、その中で自分自身がどう振る舞うべきかを考え始める瞬間があるのです。 こうした経験は、私たちがこれから新しい人間関係を築く時にも生かされていきます。大切なのは、相手の気持ちを尊重し思いやりを持ちながら、自分の感情も大切にすること。幼少期に味わった心の揺れは、そんな成熟に向かう第一歩といえるでしょう。





















































