ボクの好きな朝ごはんを食べるおおやまくみ162
ボクの「夢」の話を聞いてくれる女の子が一人だけいました。
カノジョもまた、人には言えない秘密を持っていて、その話はまだ教えてくれません。
ある日、カノジョの部屋で漫画を読ませてもらっていると、カノジョのお母さんがポテトチップとコーラを運んで来て言いました。
「好きな女の子はいるの?」
食べ物をもらったから嘘は言えないなと思って困っていると、カノジョがものすごい勢いで怒ってお母さんを追い出しました。
その瞬間のカノジョの横顔が、何故かとても可愛いと感じて、ボクは嘘を吐きました。
『好きな女の子はいないよ‥』
その日からボクはカノジョと仲良くなることが出来ました。
学校の帰りになんとなく待ち合わせをして、カノジョの部屋で一緒に漫画を読むための約束をします。
「今日はお母さん、いないの」
一旦ウチに帰ってランドセルを放り投げて、自転車でカノジョの家に向かいます。
読みかけの漫画の続きがとても気になって、ボクは急いでペダルを漕ぎ続けました。
そこから後のことは、あんまりよく覚えていません。
『誰にも言うなよ』
そう言ってしまったのだけは、とてもよく覚えています。
(味なんて、なんにもしないんだな‥)
何かが流れ込んで来ましたが、カノジョの秘密も確かめず、そんなふうに考えていたのを覚えています。
高校生の頃に電車で何回かカノジョを見かけました。
向こうは三人くらいいたので、ボクはどうすることも出来ませんでした。
あれからカノジョとは会うことはありませんでした。
結局カノジョの秘密も聞けずじまいでしたし、ボクの夢の続きも話していません。
世界は優しさと思いやりに満ち溢れています。
あなたとは、まだ巡り合っていません。
この物語を読んで改めて感じたのは、青春時代の“一瞬の煌めき”の尊さです。誰かに夢や秘密を話すことは勇気がいるけれど、そこに本当の信頼や優しさが生まれる瞬間があります。 私も学生時代に、親しい友人に自分だけの秘密を少しずつ話していった経験があります。特に好きな人の話や、自分の将来への不安、家族には言えない小さな葛藤など…。それを共有できたことで孤独感が薄れ、心が温かくなるのを感じました。 特にこの作品に出てくるような、漫画を一緒に読む何気ない時間や、待ち合わせて同じ空間を共有する瞬間が、かけがえのない宝物になります。人は言葉にしなくても、何かを伝え合える距離感や時間が必要なのだと実感しました。 また、物語の中でカノジョのお母さんが持ってきたポテトチップとコーラという小さなきっかけが、交流の始まりとなっている点も印象的でした。普段の生活の中にあるそんな些細な出来事が、関係性を深めていく糸口になるのだと感じます。 結局、カノジョの秘密は最後まで明かされなかったものの、物語全体を通じて「優しさと思いやりに満ち溢れた世界」が描かれていることに心打たれました。私も人生の様々な場面で、相手の秘密や弱さを受け入れ思いやる姿勢を大切にしたいと思わせてくれます。 おおやまくみ162さんの温かい朝ごはんの話題も、こうした心の景色を彩る重要なエッセンスかもしれません。ぜひ読者の皆さんも、日常の中の「ささいなけれど大切な瞬間」に目を向けてみてください。



















































